『ミトコンドリア』について皆さんはどこまでご存知でしょうか?
中学校の理科でも習うこのミトコンドリア。
へたしたらミドリムシやらゾウリムシやらと間違われそうなくらい特別意識されるものではないと思います。
しかし、近年このミトコンドリアがわれわれに及ぼす驚異的な働きについてさまざまな研究結果が発表されています。
というか、前から分かっていたことも含め近年このミトコンドリアが取り沙汰されています。
特にアンチエイジング、元気な身体作り、健康というキーワードには必ずこのミトコンドリアが関連してきています。
一つ一つその脅威の働きを紐解いていきたいと思います。
■ ミトコンドリアとはなんぞや
これは、ウィキペディアなどに説明は任せたいと思います。
転記すると以下のような感じです。
ミトコンドリア(mitochondrion、複数形: mitochondria)は真核生物の細胞小器官である。二重の生体膜からなり、独自のDNA(ミトコンドリアDNA=mtDNA)を持ち、分裂、増殖する。mtDNAはATP合成以外の生命現象にも関与する。酸素呼吸(好気呼吸)の場として知られている。また、細胞のアポトーシスにおいても重要な役割を担っている。mtDNAとその遺伝子産物は一部が細胞表面にも局在し突然変異は自然免疫系が特異的に排除[1] する。ヤヌスグリーンによって青緑色に染色される。
ミトコンドリアは年齢を重ねるごとに普通は数が少なくなっていくそうです。
1細胞あたりの数は、一つに維持されている細胞もあるが、多い場合では数千個のミトコンドリアが絶えず分裂と融合を繰り返しているものもあるそうです。
そして、脳、心臓、筋肉に多く存在する。
この脳、心臓、筋肉は若い頃を考えると、すべて活発に活動しているが年齢を重ねると次第に衰えてくる。
つまり、ミトコンドリアが減少すること自体が老化ということが言えるようである。
■ 健康と元気とアンチエイジング
「あなたは元気ですか?」と質問されたときに「はい」と答えた人が、
「あなたは健康ですか?」とさらに質問したときに「はい」と答えれる人がどれだけいるでしょうか。
元気と健康は違うものです。
しかしミトコンドリアは元気にも健康にも、そしてアンチエイジングにも影響を及ぼすものなのです。
ミトコンドリアは元気の源です。
我々が生きていく上で必要なエネルギーを作る工場の一つとして重要な働きをしているのがミトコンドリアになります。
エネルギー生成工場には、ミトコンドリア系と解糖系とが存在します。
解糖系は、酸素を使わず糖質を分解してエネルギ―をつくり出します。
ミトコンドリア系は、酸素を使って食事で得られた糖や脂肪、たんぱく質や解糖系で生まれたピルビン酸を材料にエネルギ―をつくり出します。
解糖系は比較的容易にエネルギーを作り出すことができるため、瞬発力が必要なさまざまな細胞活動に利用されます。
一方、ミトコンドリア系はエネルギーを生成するために複雑な仕組みが存在し、一般的な細胞の活動に利用されます。
通常、グルコース(ブドウ糖)1分子あたり解糖系で2ATP(アデノシン三リン酸)、ミトコンドリア系で36ATPが生成される。
ATP
このATPが細胞の活動に必要なエネルギーと思ってください。
ミトコンドリア系が活発にエネルギー生成を行っている人と、解糖系が活発にエネルギー生成を行っている人では、生体自体の活動能力に差が出ると言われています。
ですので、若い頃は元気であっても年齢を重ねるごとに元気ではなくなってくるというのは、ただ人生に疲れているわけではなく、このミトコンドリアの数は減少したことも原因の一つといえるのです。
では、年齢と共に減少したミトコンドリアはもう再生できないのでしょうか?
ここは、賛否両論あるようです。
できない。
とも、できる。
とも言われています。
ただ、近年では「できる」というのが定説になりつつあるようです。
「できる」とするならば、その方法があるはずです。
一つは、運動によってミトコンドリアを増やすという方法があり、最新の遺伝子サイエンスの力を借りるならば、エピジェネティクスを駆使したサプリメントを摂取することでミトコンドリアを増やすことも人によっては可能のようです。
薬事法的に上記の表現は適切ではないかもしれませんが、ある生薬の組み合わせでミトコンドリア遺伝子の活動をOFFからONにすることが証明されているということです。
アルツファイマーを発症している患者の脳にミトコンドリアの減少が確認されているという研究結果も発表されていることでも、このミトコンドリアというものが、元気、健康、アンチエイジングに密接に関わっていることが分かると思います。